2018年度 一般社団法人

丹羽青年会議所

第24第理事長 村上 慶太郎


 

所    信

一般社団法人丹羽青年会議所

2018年度理事長予定者

村上 慶太郎

 

【はじめに】

68年前、わずか48名の若き青年達から始まった運動は、熱く滾る思いを乗せて、日本中に復興の気運をもたらしました。誰もが戦後の傷跡に心を痛め、前を向くことすら辛い時代に、青年達は自ら歩み始めたのです。その青年たちが抱く情熱と他を慮る行動力が、周囲の青年達へと伝播し、日本中へと拡がっていきました。そして幾年もの時が過ぎた現在でも、創始の炎が絶えることなく、全国各地3万3千名にも及ぶJAYCEEによって、受け継がれているのです。その受け継がれし炎の源には、私達の誰もが志す、明るい豊かな社会の実現を創造していくところにあるのです。

しかし、かつて誰もが助け合わなければ生きていけなかった時代から、行き過ぎた資本主義による経済至上主義が到来し、この世界は一変してしまいました。グローバリズムの波を受け、この日本も急速な経済発展を成し遂げましたが、その一方で、大きな歪みができ始めているのです。

いま、日本の社会では何が起きているのでしょうか。これだけ豊かになったにも関わらず、日本に住む子供たちの6人にひとりが貧困によって苦しんでいると言われています。また、自由経済によって格差社会の一途を辿り、弱者側の賃金低下が止まりません。それ以外にも規制緩和やグローバリズムによって産業の空洞化が起こり、近隣諸国よりも賃金の高い日本でのモノづくりが衰退しています。自由貿易による価格競争に勝ち残る為に外国人労働者の雇用が増加し、オートメーション化が加速していく今、さらなる歪みと格差が産まれる可能性も否定することができないところこまで来ています。

社会の歪みを正し、循環と発展による持続可能な世界へと変革していくためには私たち一人ひとりが公共的な精神を持って地域再生への確かな道筋を示していかなくてはなりません。また、青年経済人である私たちは、この市場原理によって苛烈してくる未来に対して迅速に対応していく覚悟と変革する気概が求められています。多くの苦難を乗り越えてこの日本の復興をやり遂げた先人たちのように、今こそ自らが先頭に立って公の精神を広めていかなくてはなりません。個よりも公を重んじられる公共的精神を持つことで、家庭や会社だけではなく、地域を牽引するリーダーとして存在する必要があるのです。そして、優しさに溢れた多くの能動的な市民の集合体となることで、誰もが夢を描けるまちとなり、更なる地域再生への道を切り開いて行きましょう。

広く社会の利益となる「公益」の精神が、持続可能な社会への一歩となり次世代へと紡ぐ明るい豊かな社会への架け橋へと、私達はなれるのです。

 

【組織運営の礎として】

組織の中で公よりも個を優先するか否かを判断する場面は、誰しもに訪れる機会です。しかし個が集まり集団となり、司る指揮が機能してこそその力を十分に発揮することが出来る組織となります。組織に属する一人ひとりが同じ指標と目的を持ち、団結することによってその影響力は増幅していきます。我々が持ちうる力を最大限に発揮し、より強いインパクトを地域社会へ発信していく為にも、我々は規則を重んじた行動を示していく必要があるのです。自ら襟を正し、組織運営の規範となるような行動を誰もが取ることで、他者を慮る心が醸成され、地域唯一の存在として我々の団体が昇華されていくでしょう。

 

【持続可能なまちづくり】

日本全国にあるまちには人々が紡いできた郷土愛や歴史があります。その地で住み暮らす人々や関係のある人ならば過疎化してゆくまちの姿を望んでいる人や願う人はいないのではないでしょうか。ならば何故現代では関東への一極集中が進み国家レベルでの問題へと発展しているのでしょうか。人口が急激に減少していくことが危惧されている日本の中で、地方の存在感を高め持続可能なまちへと変化して行くことこそが、このまちが抱える喫緊の課題ではないでしょうか。

我々青年会議所のメンバーはこの社会を支える90%以上の中小企業の集合体であり、地域の雇用や支出に直結している団体です。その私たちこそが先頭に立ち、このまちのことを考え確かなビジョンの元、豊かなまちづくりに参画していかなくてはいったい誰が進めていくのでしょうか。このまちに住む以上、関わり連携しているもの同士が責任世代としての自覚を持って、次世代へと紡いでいく覚悟を固めていかなくてはなりません。そして誰もがこのまちの未来を描き、望まれる丹羽の地としていつまでも紡がれていくまちづくりを目指していきましょう。

 

【アカデミー委員会】

青年会議所に入会したばかりの頃、この団体が何を目的とした活動をしているのか正確に把握している人はあまりいないのではないでしょうか。JCの掲げる三信条や綱領など、しっかりと伝える学び舎が必要です。JCとしての運動や理念の理解を広げ、公益的精神を醸成することで責任世代としての自覚を持って頂きたい。そして同年代の同志と共に切磋琢磨することで、これまでになかった繋がりや、共助の精神を培い、次世代を担うリーダーとして歩むきっかけを掴んでほしいと願っています。

いつの世も時代を変革するのは青年であることを知り、己が責任の重さと可能性の大きさに気が付くことで、輝く未来を引き寄せられるリーダーへと変革されていくでしょう。

 

【理念を広げる会員拡大】

能動的な市民へと意識変革していくことが青年会議所の目的です。その中で地域の若き青年達に直接的な働きかけをしていくこの拡大活動こそ、まちづくりに並ぶJC運動の要です。近年、少しずつではありますがその拡大の重要性にメンバー自身が気づきはじめ、高い意識での活動が結果に結び付きつつあります。しかし私たちが持つポテンシャルとエネルギー量にはまだまだ比例していません。青年経済人の集まりであり、地域社会の若きJAYCEEとしてこのJCの魅力や必要性を伝える為の原動力はどこにあるのかを、我々は再認識する必要があるはずです。JCは何故必要ですか。沢山ある機会は何のためにあるのですか。私たちの言う志とはなんですか。その志とはいつから持つことが出来るのですか。自問自答する答えの先に辿り着ける心情は、やる気に満ち溢れたものになっていますか。そんなJAYCEEが沢山いる地域には何ができると思いますか。

私たち一人ひとりがその答えを共有できた時、この丹羽の新たなる一歩がはじまると、私は固く信じています。

 

【おわりに】

人生の中で最も考え活動した時期は何時でしょうか。迷いや葛藤する中で活路を見出し突き抜ける。そんな経験を幾度も積んできた青年経済人である我々は、この日本を支えている当事者である事を自覚しなければいけません。守りたい人がいて、幸せになってもらいたい人がいる。その心こそ公の為に生きる出発点であり原動力になるはずです。

悩んだり不安になった時、支えてくれる仲間達がここにはいます。最初は自信を持てなくてもいいから、まずは今より一歩前に進んでみましょう。歩き出したらわかるはずです自分の可能性や仲間たちの素晴らしさに。そして感謝しましょう、この丹羽青年会議所と出会えたことに。