理事長所信

 

2020年度理事長所信

一般社団法人丹羽青年会議所

2020年度理事長

錦城朋子

 

 

 【はじめに】

 

初春の令月にして、気淑く風和き、

    梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す

 

人々の価値観やライフスタイルが多様化する現在、社会課題や社会ニーズはますます複雑化し人口減少、少子高齢化、地域経済の縮小等の問題は山積しています。2020年の東京オリンピック以降、私たちの暮らしには何が待ち受けているのでしょうか。リーマンショックから10年、世界的な金融緩和によって押し上げられた株式市場は未だに上昇傾向にはありますが、その一方で経済成長がもたらす富が一部に集中し、格差が拡大したことにより、普通の人たちは恩恵を受けられずにいます。GDPのような指標での経済成長が、必ずしも国民の生活を豊かにするとは限らないという現実があります。IT・AI・ロボットによるイノベーションは生産性の向上を実現させますが、一方で、従来の産業や雇用を破壊してしまうことも特徴としてあります。晩婚化や、2025年には30.3%にまで進行すると言われている高齢化は、社会全体の活力低下にも繋がります。青年会議所の抱える課題同様に、問題の先送りを続けていく程、その「痛み」さえも大きくなります。

昨年、創立25周年の節目を終え、2020年は、ひと・まち、そしてJayceeの調和から創る新しい一歩にしたいと考えます。これまで先輩諸兄姉が「英知と勇気と情熱」をもって積み重ねてこられた歴史と経験を現役世代である私たちが学びに昇華させ、もう一度このまちの為に何ができるのか、このまちの為にどんなリーダーが本当に必要かを考え、それを実践し、更なる次代へとしっかり繋いでいかなければなりません。意識の在り方は一人ひとりで変革を起こすことは可能です。私たち20歳から40歳までの責任世代である一般社団法人丹羽青年会議所メンバーが、誰のためのまちづくりであるのかをよく考え、持続可能なまちづくり、これは即ち「自分さえ良ければよいを無くす」事であり、そんなまちとなるべく次の世代へと繋いでいく為に、互いの尊重とまちの未来が調和の図れる事業を展開して参ります。それは即ち「自分の成長にすべては必ず活かされる」と確信致します。

 

 

【組織と会員の調和】

 

明るい豊かな社会の実現を目指す青年会議所は、活動するにあたり組織の価値をしっかりと地域に伝えていかなければなりません。先ず一般社団法人丹羽青年会議所に所属している私たちが、組織のアイデンティティを共通認識し、誇りを持って活動する事が最重要と考えます。運動を発信する主体である一般社団法人丹羽青年会議所が既成概念にとらわれず、日々変化する状況に合わせて、組織の規律やルール進化させ、しなやかで柔軟な組織に新しく創り上げ、組織と会員の調和が明るい光となりうる地域創造の源になると考えます。

 

【ひとづくりと調和】

 

安心できるまちや、活力のある地域、そして未来に希望を持ってそれらを達成していく地域のリーダーとして率先だって行動できる人、それらを牽引していく人、目指すべき将来像の実現に当たり、最も重要視すべきはひとづくりです。最終的にはそれぞれ「人」により実施され、達成されるものだからです。人を子ども、若者、働き盛り、高齢者とわけるならば働き盛りである私たちが持てる能力をJayceeとして最大限に発揮し、地域活性化の中心となり活動をしていかなければなりません。自己を見つめ直すこと、資質向上を図り続ける事により、会員ひとり一人の個性が組織の強みと変わり、その結果が他者の弱みを補い合える調和のとれたチームと昇華し、一般社団法人丹羽青年会議所のパフォーマンス向上に繋がると確信致します。

 

 

【地域との調和】

 

先ず、私たちが所属するこの一般社団法人丹羽青年会議所の存在意義と正確な価値提供が地域に浸透し、住み暮らす方々にとって必要とする団体でなければなりません。まちづくり事業を展開していく中で、一般社団法人丹羽青年会議所の認知やブランディングの方法について再構築し、行政、住民、我々が三位一体となり主体的に取組む事で、まちの活性化に繋がり、それがやがて賛同へと昇華し、私たちの活動に自ら協力していただく人々を自然と引き寄せる自発的なまちづくりへと発展すると考えます。誰一人取り残さない持続可能なまちづくりとは、決して難しい事では無く、ひとり一人のまちづくりへの当事者意識の醸成に尽きます。

東日本大震災より8年、大きな発災の多かった平成の時代、当時一般社団法人丹羽青年会議所の迅速な被災地支援に一メンバーとして携わり、この団体の全国的な大きさと一人ひとりの想いの強さを目の当たりに致しました。協力し合うことは、我々団体の支援によるものだけではなく、近所同志のコミュニケーションやSNSの発信による情報提供等様々あります。「備える」ことはこれも当事者意識であり、いかに地域全で自分事として考え始め行動を起こすかによるものと考えます。そこに導く一般社団法人丹羽青年会議所の価値提供と存在の周知は必要不可欠です。

 

 

【志を同じくする同志との調和】

 

愛情は動詞であり、突き動かされるその原動力は、この団体に対する想いの深さです。近年の課題である会員拡大は、本年度少数でスタートを切るに当たり急務な最重要課題です。一人でも多くの青年経済人に共感を得ていただき、志を同じくする仲間を増やしていくことは、青年会議所の運動を更に発展させていく原動力に直結することは間違いありません。先ず、私たちが一般社団法人丹羽青年会議所の有益性を正しく理解し、心から愛する事が出来なければ、その想いを伝播していく事は難しいのではないでしょうか。全国的に見て、数字の上では年間3パーセント程の減少ではありますが、会員の平均年齢は年々上がり、5年未満の新入会員が増えていけば、中身の悪化は避けて通ることは出来ない現状です。若者が多く入る組織に変えていく為には、成長を感じ、自身で変化に気づくことが出来る場所の提供が不可欠であり、魅力的な若者を育成していく事もまた、自ずと拡大へ繋がると考えます。拡大と人財育成を調和させた軸として原動力に変え、新しい一般社団法人丹羽青年会議所の組織構築を目指します。

 

 

【結びに】

 

変えてはならない団体の在り方の為に、柔軟に変えていく。完全な調和があるところは、何も認識できなくて見えないものです。調和とは真っ白な壁のようで、新しい白い壁は美しくありますが、それしか視界に見えないとすれば、認識自体が出来ないのです。汚れや、破損が生じたとき、ひとは初めて認識出来るのです。調和のみは只の「無」であり、問題や解決すべき事項があればこそ、見えてくるものが元のカタチです。この世界の当事者という視点から物事を創り上げていく事は、自分の人生に自分で責任を持つことであり、自分の存在を正しく尊重する事こそが、他者を尊重するカタチとして還元され、まち全体を明るくする光となります。与えたものは必ず還ってきます。

より多様な運動発信を充実させながら、自身が先ず当たり前など無い、今を幸せに感じる、今この瞬間を丁寧に生きる事の連続が、感謝を生み出しこの先の未来を創造し続けていくと信じます。

丹羽郡に住まう人々と共に美しいハーモニーを奏でてまちを創り上げていける唯一無二の団体として邁進していく事お約束いたします。

 

誰一人取り残されない社会を目指して

思考は必ず実現する